
12/27(日) 16:05
NEWSポストセブン
“アニソン界の大型新人”鈴木雅之 24年ぶり紅白出場の背景
「令和2年アニソン大賞」に輝いた(時事通信フォト)
マーチンの愛称でお馴染みの大物アーティスト・鈴木雅之が、大晦日に行われる『第71回NHK紅白歌合戦』に出場する。鈴木が紅白に出場するのは、1996年にラッツ&スターとして『夢で逢えたら』を披露して以来、実に24年ぶり。近年の“アニソン界の大型新人”としての活躍が実を結んだ形だ。
鈴木は、2019年に放送されたアニメ『かぐや様は告らせたい〜天才たちの恋愛頭脳戦〜』のオープニングテーマ『ラブ・ドラマティック feat. 伊原六花』の歌唱を担当した。原作漫画が累計400万部(電子版を含む当時の売り上げ)突破の大人気ラブコメということで、アニメスタッフが「No.1ラブコメの主題歌をラヴソングの王様に歌ってほしい」と強く希望し、そのオファーが実現した。
鈴木にとって、テレビアニメの主題歌を担当するのは初めての挑戦だった。しかし、水野良樹(いきものがかり)が作詞・作曲を担当し、若手女優・伊原六花をゲスト女性ボーカルに迎えた同曲は、各配信ランキングでもトップを獲得するほどの大反響に。ネット上で「歌ってみた」動画の投稿も流行した。
今年4月〜6月に放送されたアニメ第2期でも、鈴木はオープニングテーマ『DADDY ! DADDY ! DO ! feat. 鈴木愛理』を担当。水野良樹が作詞作曲、本間昭光がサウンドプロデュースという布陣は前作を引き継ぎ、今度は元℃-uteの鈴木愛理をゲストボーカルに迎え、“W鈴木”体制でファンキーなナンバーを歌い上げた。
こちらの楽曲も好評で、今年4月に公開されたMVは、YouTube上で2200万再生を突破。コメント欄には海外のアニメファンも集まっており、英語のコメントで埋め尽くされているのが印象的だ。さらに同曲は、LiSAによる映画『鬼滅の刃』の主題歌『炎(ほむら)』とともに、『令和2年アニソン大賞』も受賞した。
アニソンの世界に足を踏み入れた鈴木は、世界最大のアニソンイベント「Animelo Summer Live (アニサマ)」をはじめとしたアニソン系の音楽イベントにも出演している。
しかしあくまで「アニソンの世界では自分は新人」という意識なのだろう。2019年3月、鈴木にとって初めてのアニメイベント「MBSアニメヒストリア―平成―」に出演した後は、何十歳も年下の共演者たちと撮影した記念写真をブログで公開。
そこに綴られた、〈終演後に業界の先輩の方々にお近づきになりたい一心で、写真撮影をお願いした〉〈皆さま、日本のアニメーション界を代表する先輩の方々が、暖かくひとりの新人を迎え入れてくれました。本当に今日は楽しかったです〉(3月17日に更新したブログより)という謙虚な言葉が微笑ましい。
なぜ鈴木は、アニメファンからも支持を集めることができたのか? 先述の『令和2年アニソン大賞』の選考委員も務める音楽プロデューサーで音楽評論家の冨田明宏氏が語る。
「『令和2年アニソン大賞』の大賞は、今年もっとも話題を集めたアニソンであるLiSA『炎』と並んで鈴木雅之『DADDY ! DADDY ! DO ! feat. 鈴木愛理』のW受賞となりました。Twitterのリアクションなどを見ている限り、その結果に異論や反論は、ほぼ見かけませんでした。それだけマーチンの存在はすでにアニソンファンに受け入れられているということでしょう」

https://news.yahoo.co.jp/articles/58fcf5a35587f193bb4b65654e5547e9d30ee74b
>>2続く